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屋外でレンズを交換したためセンサーを掃除した。
カメラは工場を出荷されてから1年くらいホコリを吐き出すようで、ここから先は内部から発生するダストはほとんど無くなるようだ。ただこれは撮影枚数次第だろうから、シャッターを切る回数がすくなければ数年続くかもしれない。
忘れがちなのはダスト以上に細かい煤煙や油煙の粒子による汚れだろう。この手ははっきした形となって撮像に記録されないが、センサーが微粒子に覆われてうっすらしたまだらが写り込む。うっすらと言ってもたぶん風景などを撮影した場合は、被写体の複雑な明暗や色の散らばりによって気づきにくい。もし、風景を撮影してはっきりわかるようなら相当に汚れている。これは白い背景で人物や物体を撮影したとき、本来なら明度が一様であるはずの背景にこのまだらがうっすら浮かび上がるので油断大敵だ。後から修正はたやすいが気持ちのよいものではない。しかし、これだって漫然と画像を見ていたらわからない。
一般的なダストも空気を漂う微粒子も、大概はセンサーを掃除すれば取り除ける。でもこれは、掃除さえすればきれいになるところを放置していた証拠でもあるからちょいと恥ずかしい。恥ずかしいだけならまだよいけれど、結果に影響するのだから気をつけたい。
と書いて、皆さんはご存知だろうけどシルボン紙の表と裏の違いは注意したいね、とポカミスを思い出した。まさに今日の出来事だけど、うっかり裏側を使って清掃して「きれいにならない」と首をひねって、あららとなった。すべすべしている側が「表」で、ざらっとしている側が「裏」。裏側で清掃してもセンサーはそうそう傷つかないが、ダストをきれいに取れないばかりか繊維が抜け落ちて新たなダストになる。
で、センサーの表面は清掃前提で硬度が高くはがれにくいコーティングが施されているみたいなのだけど(とはいってもレンズの前玉くらいなのかな)、やはり慎重に作業したい。技術的なことはわからないが、こういう場所こそフッ素系のコーティングがよいのではないか。もしかしたら既にそうかもしれないし(表面にアルコールが乗った状態からすると違う気がするけど)、逆に採用するには技術的なあれこれが問題なのかもしれない。
Fumihiro Kato. © 2017 –
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