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「あっ」と思ったとき、「もしや」と感じたとき、すぐ撮影ができるように自室に撮影台を設えたままにしている。
撮影台は自作のもので、フレーム式の組み立て家具を骨格にしている。ここにディフューザーとして適当な場所に半透明の樹脂板。光源は上下左右いずれにも移動できるように。いつも2灯用意。最近は補助光源にGODOXのV860。V860には調光、トランスミッタ用のパーツをつけ、やはりGODOXのアンブレラやソフトボックスを取り付けられる部品を組み合わせて使用している。GODOXと大型ストロボの受信側トランスミッタのチャンネルをあれこれすれば、送信機はひとつで済みそうなのだけれど面倒なので二階建てにして使っている。アンテナとかついていて、男の子っぽいメカメカしさだ。
こんな感じ、である。GODOXはクリップオン型だが補助光ばかりでは惜しい光量があり、撮影時に送信部から1/○といった具合に調光している。これはつくづく便利、といつもいつも感じる点だ。
上の図の細い罫線で囲った範囲がスタジオに相当する。ここで問題なのはスタジオと比較し、あまりに狭いこと。ブツ撮りとしてはあり得るサイズだが、光を分離させる手間というか勘所が必要になる。
花をテーマにした撮影では、背景の明度にあわせた背景紙をいちいち用意するのが煩わしいので白100%に対して被写体側より光量を落としてグレーを表現している。さらに背景全体の輝度を均一にする。あのシリーズの写真は、やったことはないがフォトショップの自動選択ツールで被写体だけ抜けるくらい背景のグレーが均一になっているはずだ。これを狭い空間で実現するには、主光源が背景に入り込む量、さらに光源側と光源より遠い側での輝度差を考慮したうえで、補助光源を上側から一発当てている。
説明ばかりの記事になってしまったが、「あっ」を後々に持ち越さないための撮影台であり光源なのだ。絵を描く人々がスケッチブックを身近に置いているのと似ているかもしれない。
Fumihiro Kato. © 2016 –
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