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Tamron SP45mm F/1.8が発売されたのは2015年なのだそうだ。私がいつ購入したか忘れてしまったのだけれど、たぶん発売後さほど経過していない時期だったのは間違いない。
もともと複数のレンズメーカーを混ぜたくない考えのもと必要なレンズを買っているのだけど、45mmという焦点距離にひかれて購入を決めた。
45mmと50mmは使ってみると焦点距離5mmの差でまったく別物なのがわかる。しかし、なくてもどうにでもなる。標準ズームがあれば誰だって漏れなく所有している焦点距離だし、ズームでいいだろという話になりやすい中途半端さは否めない。
もちろん焦点距離も写りも撮影で使うのも好きだ。
このレンズは某カメラ屋さんで買ったのだけれど、最近立て続けに「売る気があったら買い取るよ」とメールが届く。もともと超高価なレンズではないし、同時に発売された35mmの陰に埋もれたレンズなので買い取り価格はべらぼうに高いとは言い難い。しかし、しばしば届くメールに記載されている買い取り価格が1,000円単位で上がっているのだ。
中古価格の推移はわからないけれど相場は27,000〜30,000円くらい。新品が32,000円が最安値。うーん、最安新品を買ったほうがお得な状態だ。
どうしたのだろうか。SP35mmにくらべて玉数が少ない。そのうえで人気が出てきたのだろうか。
タムロンの一眼レフ用レンズがディスコンされている流れで買い焦る動きが続いているのかもしれない。
SP45mmは落ち着いて撮影しても、ぱぱっと撮影するのにもよいレンズだと思うので気になる人は買っておいてもよいのではないだろうか。印象はまさにタムロンで、ツァイスに慣れていると「明るい」「さっぱり」という印象。一絞り半くらいオーバー目に撮っちゃった? という感じすらするときがある。こうした性格が気持ち悪かったらダメだけどちゃんと品よく写る。
コーティングはよい。ただ真逆光、絞り開放といった最悪の条件では被写体の輪郭に大きめのフリンジが出る。これは私の個体に限った問題ではないと思う。ただ、そんな悪条件を海辺で撮ったりするのは私くらいだし、わかっていればなんとでも対処可能だ。
不思議なものでコンパクトで気負わず使える形状と重量、とにかく「明るい」印象で「どろどろしない」描写のレンズを使っていると、あとからRAW現像時に手を入れるとしても撮影時の気分が軽快になるから不思議だ。これは45mmという微妙な焦点距離も影響しているはず。
このレンズだって高性能標準レンズなんだろうけれど、そういう満足感と違う白いご飯においしい味噌汁のような素直で健康的な充足感があると言えば使用感が伝わるだろうか。
© Fumihiro Kato.
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