GODOX製ストロボの詰めの甘さ

私はGODOX製ストロボをV860、V860II、AD360IIと使ってきた。もちろん現在も使っている。ただし、アレっと感じることがある。実は少し前にある方からメールで問い合わせをいただき、私が経験していたアレっが私だけの環境で起きているのではないのを知った。

私の環境でGODOX製ストロボは充電量が減少するとビープ音の設定をしていても「ピッ」が鳴らなくなる。しかし発光する。ではビープ音の設定がリセットされているかとなると違い、充電されたバッテリーと交換あるいは充電後に起動させるとビープ音が鳴る。で、メールしてくださった方はバッテリー残量計に残りがあるのに発光しなくなると言っている。「あー、そうかも」と思った。確かに、そんな感じだ。そしてこうした状況の直前で光量が不安定になるという事案では意見が一致した。光量が変動すれば自ずと色温度も変わる。

これは国産やEU圏のメーカーには(たぶん)ない詰めの甘さだ。こうした欠陥というか挙動がおかしなところを含め納得ずくでGODOX製品を使っているため、こうなったら対処はこうだとやりくりしているけれど、納得できない人や面食らう人もいることだろう。この問題の切り分け整理ができていないので、すべての個体と個々のバッテリーに問題があるのか、こういったロットが存在するのか、何らかの条件が重なることで発症するのか不明だ。また、残量計がいい加減なのか、本来なら停止して当然の残量でも発光し続ける問題なのかも、いまのところわからない。いずれにしろ私だけの環境で発生しているものではないので、誰に起きても不思議ではないと考えてよいだろう。

GODOXが採用する大容量リチウムイオンバッテリーが残量ギリギリに至るのは数百回に及ぶ発光を繰り返した後なので、多くの人はここに至る前にさっさとバッテリーを充電しているかもしれない。何かの巡り合わせで、たまたま起動直後からバッテリーの残量が足りないケースでは「こんなものかな」と感じるだけかもしれない。きっと満充電状態でなくても相当数発光させて残量ギリギリまで推移させる人が気にしているのだと思われる。こういった状況で発現して、発現したときアレっとなるものなので。

前述のように酸いも甘いもわかった上でGODOXのメリットを享受してる人にとっては「癖」としてスルーできるだろうけれど、今後の製品にもこうした曖昧な挙動が残るなら問題が大きく扱われる可能性がなきにしもあらずだ。ここはちゃんとしてもらいたものである。これまでも取説がわかりにくいと言われ続けていたし、本体のユーザーインターフェイスとボタンの関係もちょっと難があった。このためラジオスレイブ用送信機X1を含む設定について説明したページのアクセスが、アップロードして以来満員御礼になっている。ほんとうならGODOXや取り扱い商社がこうした解説を行うべきところなんだろうけれど、ね。ここもまた詰めの甘さだ。

他にGODOX製品のファームウエア更新用はソフトウエアにも問題がある。このソフトウエアを使って万事問題なく更新できている人もいるけれど、海外のフォーラム含め何度やっても特定の箇所で操作が進まなくなると解決を見ていない。このファームウエア更新用はソフトウエアは、USBケーブルで接続した機器と通信するためドライバー“Godox_usb”をダウンロードするあたりで多くの場合機能しなくなる。また事前にダウンロードするファームウエアの圧縮形式は.rarなのだが、GODOXは何らかの理由(どうしてだろうね?)で.rarでありながら.man形式の拡張子を与えるため解凍できず首をひねる人もいるそうだ。さらに、いまどき映像関係の仕事をしている人の多くがmacを使用しているけれど、ファームウエア更新用はソフトウエアはWindows用しかない。この辺り、更新できなかったらできないでも問題ないっす、という姿勢である。

ここまでに書いたことを読んで「とんでもない!」と感じる人が多いだろうし、だから信用できないのだと更にGODOXを毛嫌いする人もいそうだ。これまで私はGODOXのメリットを紹介してきたのでちょっと居心地悪いが、それでもメリットは大きいから理解できる人は使ってみるといいよという立場である。ただし、これまで「?」なところを明言してこなかったことを反省している。なのでもう一言追加すると、基本的にGODOX製品はボロボロになるまで使い込んだうえで使い捨てと考えて購入したほうがよいだろう。国内正規品を買った場合、ストロボが故障するのはよほどのことではあるが保証制度はちゃんとしている。でも、こうなったら買い替えだろうなと感じる。基盤総とっかえだった場合、確かめてはいないが他のストロボ同様に本体価格くらいの修理費が必要だろう。また現段階で経験していない将来的な懸念として、バッテリーが廃番化したときいつまで旧タイプが販売継続されるかわからず、バッテリーがキモの製品だけに気にかけておいたほうがよい。つまり、こうした動きを感じたらバッテリーの予備は即買いである。

 

Fumihiro Kato.  © 2018 –

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・スタジオ助手、写真家として活動の後、広告代理店に入社。 ・2000年代初頭の休止期間を除き写真家として活動。(本名名義のほかHiro.K名義他) ・広告代理店、広告制作会社勤務を経てフリー。 ・不二家CI、サントリークォータリー企画、取材 ・Life and Beuty SUNTORY MUSEUM OF ART 【サントリー美術館の軌跡と未来】、日野自動車東京モーターショー企業広告 武田薬品工業広告 ・アウトレットモール広告、各種イベント、TV放送宣材 ・MIT Museum 収蔵品撮影 他。 ・歌劇 Takarazuka revue ・月刊IJ創刊、編集企画、取材、雑誌連載、コラム、他。 ・長編小説「厨師流浪」(日本経済新聞社)で作家デビュー。「花開富貴」「電光の男」(文藝春秋)その他。 ・小説のほか、エッセイ等を執筆・発表。 ・獅子文六研究。 ・インタビュー & ポートレイト誌「月刊 IJ」を企画し英知出版より創刊。同誌の企画、編集、取材、執筆、エッセイに携わる。 ・「静謐なり人生展」 ・写真集「HUMIDITY」他
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