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(追記. 400Wsクラスのストロボ出力で常識的範囲の連続撮影でオバーヒートなし。このあたりは各自の使い方と常識で判断してもらいた)
先日来話題にしてきたAputure COB 120d 用フレネルレンズだが、まだ書いていないことがある。ポン付けではなく、実は簡単な工作をしている。金属板を内径に合わせて筒にして内部に設置したのだ。
Aputure COB 120d 用フレネルレンズはLED定常光システムのパーツだ。したがってストロボでの使用を想定してない。定常光照明用のLED機材は平面にLEDを敷き詰めて発光部にしているので、開口部に向かって比較的直進性のある光束が得られるのだが、AD360IIなど出力が大きめなストロボのチューブはC字型やガラスケース内でとぐろを巻いた形をしていてチューブの外周全面が光り光束に直進性があるとは言い難い。Aputure COB 120d 用フレネルレンズの内面はカーボン素材の色そのままで、長時間の点灯を想定して放熱用の穴が空いている。このためストロボに使うには効率が悪い。なので、Aputure COB 120d 用フレネルレンズの内径に合わせて金属板を切り取って筒にして納めた。
で、これが改造1号。Aputure COB 120d 用フレネルレンズの照射角ズームは、フレネルレンズを繰り出して調整する。これに連動するように、改造1号の内径よりやや小さな筒を入れ子にした。これが改造2号。理想としては改造1号の形状をリフレクターのようなお椀型にしたいところだが、これは工作が難しいし、ぴったりサイズの既製品もない。AD360IIは小型だけど、フレネルレンズを装着すると数発発光させただけで放熱穴からふんわり温かい空気が漏れてくるぐらいは発熱する。とはいえ、バチバチ発光させ続けないかぎり改造1号、2号で穴を塞いでも問題ない感触だ。さらに理想に近づけるには、チューブが通り抜けられるドーナッツ型の金属板を装着すれば後方への光を無駄にすることがないと思われるが、これは次の課題として現在は保留中。
そんなこんなで最近やたらと金属板を切ったり貼ったりしているのだけど、ライティングは既製品だけではどうにもならない場合が多多あり、工作なしでは進めないのだった。ちなみに1号、2号の工作だけで、Aputure COB 120d 用フレネルレンズはかなり効率がよくなる。ちなみに私はこういった用途のため、ホームセンターで0.2〜0.3mm厚の片面金属光沢、もう片面白の半田付けできる金属板を購入している。
Aputure COB 120d 用フレネルレンズもそうだけど、最近は定常光用、ムービー用の照明機材に面白いものが多い。というのも、スチルはストロボに依存する割合が高く、光量を稼げないLED(あるいは定常光)はメジャーではないが、ムービー用には消費電力が少なく他より熱の問題が少ないLEDを光源にした新製品が増えてきたからだ。白熱灯、HIDランプは光量を稼ごうとすると大型し、スチル撮影に流用できる装置があまりなかった。舞台用の照明装置も同様だ。LEDを光源にしたライティング機材は、現在のところ光量は少ないが前述のようなメリットから小型で色温度を可変できる製品が主流で、何かとスチルのライティングに流用できそうなものが多い。
ただスチル撮影”も”念頭に置いたものとしてElinchromからRotolight NEO 2が発売され、セールス用の動画を見るとなかなかよさそうな感じだが、タングステン球707W相当、ピーク出力1077Lux at 3ftということで約1mで明るい室内くらいの照度しかない。つまり1mでEV9と8の中間くらいだ。ISO100 1/60 F2.8程度の露光値が得られるのは距離1mのときで、1.4mで1絞り暗く、2mで2絞り暗く、2.8mで3絞り暗くなるということは、いったい何台まとめて使ったらよいのだろうかということになる。これで1台1.3 kgだ。しかもフルパワーが使えるのは外部電源に接続したときだけだそうだ。1kW スクープを商品撮影などで複数台使っていた時代は発熱がものすごく大変だったのを考えれば、熱、色温度ともに悩みは少なくなったがまだまだである。
とはいえ、こうした面白いものが出てきたということは、いつもすぐさまお株を他社に奪われるElinchromの次に、一歩前進した何かが登場するのは確実だろう。Rotolight NEO 2に限らず、LEDライト、LEDライト用用品を視野に入れながら工夫するのが普通の時代がやってきている。こうした光源だけでなく、ライティングではディフューザー、その他諸々で他分野や非撮影用品を工夫しないとならない場合が多いものだ。
Fumihiro Kato. © 2018 –
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