福島行の機材とか

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311への旅」は「海景」と同じ機材構成で撮影しているが、今回は悪天候に見舞われそうだったためいつもよりレンズを多く用意した。とはいえ基本の15mmと45mmと70-200mmのうち、単焦点レンズをズームにほぼ置き換えたものがサブセットだ。具体的には24-70mmと18-35mmを加えた。15mmと18mmでは大違いなんだけど、なんとでもするし、なんとでもなるのでより広い画角を含む大型ズームはいらないし、といった感じだ。悪天候でレンズ交換がためらわれたり、身動きが制限されたりの場合にズームが便利だけど、結局24-70mmは使わずじまい、18-35mmを使用したカットは多いとは言えない結果に終わった。なおカメラは2台。

ストロボはGODOX V860ⅡとV860の2台。2台同時に使うのでブランケットで1台を固定し、もう1台はホットシューへ。風景の場合、TTL調光が圧倒的に便利なのでX1システムの送信機をまずホットシューに装着して、ここにストロボ1台を載せる。送信機はブランケット側のストロボをコントロールするため使用。風景・景観写真でストロボを日中シンクロするのは光量差があるときの日陰を、ディティールを残さず記録するためで以前から使用している。ただし、日陰がつぶれた方がよいときはもちろん使用しない。X1送信機があれば、他の突発的な事態でも様々なことができるので必需品化している。

GODOX V860ⅡとV860はクリップオンにしては光量が大きいしチャージは高速。この2台同時に使うのは3通りの意味がある。フル発光量を1としたとき、1台が光量1を発光するのと2台が0.5ずつ発光するのではチャージに要する時間が違う。こうして高速チャージのリチウムイオン電池使用ストロボをさらに高速化してストレスを皆無にしている。また、とうぜん光量が2倍になるので2倍の仕事をしてくれる。あとは1台を真正面から、もう1台をバウンスするとか(屋内に限られるけれど)、それぞれ発光部の向きを変えるとか痒いところに手が届く仕様になる。ただし代償として2台で1Kg以上の重量増になり、しかもブランケット側に荷重がかかるので重心位置がずれる。私は手が巨大なのでどうにかしているけれど、ガラスの塊然とした15mmレンズを装着していると海兵隊の武器ではないのかという凄いことになる。

こうまでしてストロボを使用するのは、風景・景観写真だからといってライティングを太陽任せにしたくないからに他ならない。RAWデータは現像時にかなり操作できるので、暗部のつぶれがあってもマスク指定して持ち上げれば自然な仕上がりになるとはいえ、最初から望み通りのディティールが記録できるなら自然さも、作業の単純化も言うことなしだ。人によってはハイダイナミック操作でいいよと言うかもしれなけれど、私はどんなに重くてもストロボを使いたい。体が耐えられるうちは、この方法で対処したいのだ。

あとは三脚、一脚、露出計、ブロア、無水アルコール、シルボン紙、お掃除棒、パーマセルテープ、名刺、その他かな。センサーに限らずホコリで汚れるのは精神衛生上よくないだけでなく結果に直結する。もちろんセンサーの清掃はホテルに戻って行っています。ホテルの壁は薄いベージュだったので清掃の際に使用できるかなと思ったけれど、エンボス加工が邪魔だったので、パウチされた館内説明の裏側をパーマセルで壁に貼り、ストロボ照射で撮影してチェック。こんな感じでしょうか。

Fumihiro Kato.  © 2017 –

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・スタジオ助手、写真家として活動の後、広告代理店に入社。 ・2000年代初頭の休止期間を除き写真家として活動。(本名名義のほかHiro.K名義他) ・広告代理店、広告制作会社勤務を経てフリー。 ・不二家CI、サントリークォータリー企画、取材 ・Life and Beuty SUNTORY MUSEUM OF ART 【サントリー美術館の軌跡と未来】、日野自動車東京モーターショー企業広告 武田薬品工業広告 ・アウトレットモール広告、各種イベント、TV放送宣材 ・MIT Museum 収蔵品撮影 他。 ・歌劇 Takarazuka revue ・月刊IJ創刊、編集企画、取材、雑誌連載、コラム、他。 ・長編小説「厨師流浪」(日本経済新聞社)で作家デビュー。「花開富貴」「電光の男」(文藝春秋)その他。 ・小説のほか、エッセイ等を執筆・発表。 ・獅子文六研究。 ・インタビュー & ポートレイト誌「月刊 IJ」を企画し英知出版より創刊。同誌の企画、編集、取材、執筆、エッセイに携わる。 ・「静謐なる人生展」 ・写真集「HUMIDITY」他
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