あらためて SP 45mm F/1.8 の話

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最近、なんといってもタムロンの SP 45mm F/1.8 の使用頻度が増えている

こういった機材の好き嫌いの話は下品になりがちなので慎重に書くけれど、私が撮影している海景のシリーズはほとんどSP 45mm F/1.8 によるものだ。海景はこのレンズとツァイスの15mm と ニコンの70-200mm を使用していて、ここから大きく構成を変えないようにしている。というのも、偶然と必然がからみあって15mmから200mmのレンジに焦点距離が固定されたのだけれど、対象への臨みかた、対象の見方とレンズの焦点距離はとても密接な関係があるのでふらふら浮気をする気になれない。そうこうしているうちに、SP 45mm F/1.8 で撮影した写真の枚数が増えていったのだ。

これはギャラリーサイトに表示された最新8作だが、静物と右下の海岸風景を除きあとは45mmで撮影している。

私はライカ判用50mmと60mmを所有しているし、こと50mmについては様々な製品が世の中にあるので好みのものを買うこともできる。なのだが、45mm以外ちょっと考えられない状態にある。もともと標準域のレンズが好きだったのだけれど、わずか5mmの差でここまで気持ちが自由になれ、視線の延長というより視線そのものとなって体とシンクロするとは思いもよらなかった。まあ、これは私に限った現象かもしれないれど。

この写真は85mmくらいでも絵にできる被写体だし、このくらいの焦点距離で撮影した感じを想定したのだけれど、船首の曲線というか奥へ向かってすぼまる具合はSP 45mm F/1.8の45mmであるところの遠近感描写だ。85mmでは、もっとぺたっと平面的になる。こういった肉眼と過去の経験によって導かれた予測あるいは願望を、そのまま絵にできるのが嬉しい。

これもまたSP 45mm F/1.8。見たままそのまま、被写体として「いける」と感じたままだ。

元画像とプリントを見てもらいたかった一枚。遠景のフェンスが完全に分離され描写されている。

 

上2点のような漠然とした風景はなかなか絵にしにくいけれど、人間だから気持ちが漠然としているときもあって当然で、だから積極的に被写体としている。こんな精神状態をもSP 45mm F/1.8 に裏切られることはない。

SP 45mm F/1.8 はファインダーを覗いたときから気持ちがよく、いい加減なところのないすっきりさ加減は現代的。と同時に、カリカリ神経質ではないふくよかな性格が好ましい。また、とても繊細な描写をする。写真をよくわかっている人がつくっているのを感じる。それなのにお高くないのは、凄い。こういった性格を継承した135mmが発売されないかな、と密かに期待している。

Fumihiro Kato.  © 2017 –

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・スタジオ助手、写真家として活動の後、広告代理店に入社。 ・2000年代初頭の休止期間を除き写真家として活動。(本名名義のほかHiro.K名義他) ・広告代理店、広告制作会社勤務を経てフリー。 ・不二家CI、サントリークォータリー企画、取材 ・Life and Beuty SUNTORY MUSEUM OF ART 【サントリー美術館の軌跡と未来】、日野自動車東京モーターショー企業広告 武田薬品工業広告 ・アウトレットモール広告、各種イベント、TV放送宣材 ・MIT Museum 収蔵品撮影 他。 ・歌劇 Takarazuka revue ・月刊IJ創刊、編集企画、取材、雑誌連載、コラム、他。 ・長編小説「厨師流浪」(日本経済新聞社)で作家デビュー。「花開富貴」「電光の男」(文藝春秋)その他。 ・小説のほか、エッセイ等を執筆・発表。 ・獅子文六研究。 ・インタビュー & ポートレイト誌「月刊 IJ」を企画し英知出版より創刊。同誌の企画、編集、取材、執筆、エッセイに携わる。 ・「静謐なり人生展」 ・写真集「HUMIDITY」他
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