震災以後は終わっていない

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海景 Kashimanada

私が海を撮影するのはまったく個人的な動機なのだが、やはり大震災の経験と記憶を抜きにはできない。撮影に向かう道々、撮影の最中に、データを生成し公開するとき、被災者の方々の現在と自分との関係・無関係を考えている。撮影することが、公開することが、震災被害と無縁だった土地の写真だったとしても失礼にあたらないかを悩む。ことにTwitterを根城にした、震災被害や原発事故の被害を弄ぶ連中に目をつけられていることから、この連中が写真の無断転載や改変に無頓着なだけに気を揉むのだ。

現在も北関東以北へ向かえば、そここに津波の影響が見て取れる。いや南関東にも津波被害者の慰霊碑があり、ここでもとため息をつかざるを得ない。いっけんあたりまえの風景と地続きでありながら、ぽっかり空いた土地。道路など公共事業が突然始まるエリア。似つかわしくない真新しい信号機や土手。つまり海が盛り上がりここまできたのだ。千葉県の九十九里からさほど遠くない場所に約8mの津波が押し寄せているのだ。北関東であれば恵まれた地形の場所以外さらに高い津波が襲ったのだ。

私の「海景」シリーズのうち発表し難いものがあるのは先日の日記に書いた。海景シリーズは震災と津波についての写真でなく対象は全国の海だが、冒頭に記したように大震災抜きに考えられるものではない。発表しがたいもの、撮影に赴き難いものは、亡くなられた方々や被災された方々に失礼や無礼にあたらないかと悩む地域だけではない。震災被害や原発事故の被害を弄ぶ連中にとって格好の餌にされるだろうモノゴトを避けざるを得なくなっている。

とうの昔にデマや扇動や虚言であったのを知りつつ、彼ら(と人間扱いしたくない人種)は未だに災害や原発事故の影響を大声で騒いでいる。これら人間として終わってるキチガイは、自らの人生の行き詰まりや失敗をすべて大震災の結果とすり替え、社会と人に責任転嫁するため丸一日を呪いの言葉を吐くのに費やしている。新たな一歩を踏み出さず一日中家に閉じこもっている者ばかりでなく、大企業に勤務しつつ会社の回線からこっそり呪いの言葉を吐いている者までいるのを私は把握している。自らは東電がつくる電気をじゃぶじゃぶ使い、国のインフラを利用し、会社もまた同様であり、ぬくぬくと会社員を続けながらだ。腐りきっている。かっこつけ以外のなにものでもない。ごまかし以外のなにものでもない。この手の連中が大妄想から批判する国家、自治体、企業の陰謀、個人の悪よりよっぽどひどい欺瞞に満ちた態度ではないか。

天変地異によって尊い命が奪われる一方で、この世の腐った人間があぶり出された。「気にするなよ。あんなゴミクズの言葉を本気にする奴なんてゴミクズだけだろ」と私は私に言い聞かせようとする。私のことを工作員などと言っているから気にしているのではない。またあいつらの人生を心配しているのでもない。あんな生き物は惨めに死に絶えればよいと願ってすらいる。私と国家は(あたりまえだが)一心同体ではないが、体の中に不快かつ有害な寄生虫がいるのを耐えられないのだ。

あの寄生虫は、日本が滅びれば自分の地位は人並みになると考えているようだ。世界が混乱すれば、とも思っているだろう。それが唯一の救いであり、金儲けのチャンスだからだ。震災被害の復興なんて糞食らえだろう。ずっと被害が続き、さらに拡大すればよいのだろう。こういった意味からも、震災以後は終わっていないのだ。あり得ないほどの偶然で大金が懐に転がりこんだら、あの寄生虫どもはころりと態度を一変させ、今度は不遜な態度で社会や人々の頭の上にあぐらをかくにきまっている。このような頭の悪い人間や根っからのゴミクズが、大震災以後よ終わるなと呪いの言葉を吐き続けているのだ。

Fumihiro Kato.  © 2017 –

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連絡 CONTACT

・スタジオ助手、写真家として活動の後、広告代理店に入社。 ・2000年代初頭の休止期間を除き写真家として活動。(本名名義のほかHiro.K名義他) ・広告代理店、広告制作会社勤務を経てフリー。 ・不二家CI、サントリークォータリー企画、取材 ・Life and Beuty SUNTORY MUSEUM OF ART 【サントリー美術館の軌跡と未来】、日野自動車東京モーターショー企業広告 武田薬品工業広告 ・アウトレットモール広告、各種イベント、TV放送宣材 ・MIT Museum 収蔵品撮影 他。 ・歌劇 Takarazuka revue ・月刊IJ創刊、編集企画、取材、雑誌連載、コラム、他。 ・長編小説「厨師流浪」(日本経済新聞社)で作家デビュー。「花開富貴」「電光の男」(文藝春秋)その他。 ・小説のほか、エッセイ等を執筆・発表。 ・獅子文六研究。 ・インタビュー & ポートレイト誌「月刊 IJ」を企画し英知出版より創刊。同誌の企画、編集、取材、執筆、エッセイに携わる。 ・「静謐なる人生展」 ・写真集「HUMIDITY」他
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