フグの卵巣は糠漬けで 写真も同じ

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世の中には解明されていないものは多いが、フグの卵巣が糠漬けで食べられるようになる驚きは科学的疑問と同時に味わい深い何かを感じさせられる。どうしても自分の作品へと生成できなかったRAWデータが、ひょんなことで容易に操れるようになるのも、フグの糠漬けに似たものだ。

この写真は及第点に及ばないものだが、なんとか形にできた。これだって撮影時は「いいね、いいね」と寄ったり引いたりレンズを替えて撮影したにも関わらず、どうにも食えないRAWデータでなんども現像に失敗した。露光量や構図の明らかな間違いがあったなら納得はまだできる。ところが、決定的と言える間違いがないにもかかわらず、どうしても撮影時の気持ちを写真としてまとめあげられなかった。

及第点に及ばずとも、とにかく完成形のひとつがつくれたことは嬉しいかぎりだ。この歳で、まだすこしは成長している部分があるのだし。まだまだ変われるし、まだまだ先へ進める。

Fumihiro Kato.  © 2017 –

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連絡 CONTACT

・スタジオ助手、写真家として活動の後、広告代理店に入社。 ・2000年代初頭の休止期間を除き写真家として活動。(本名名義のほかHiro.K名義他) ・広告代理店、広告制作会社勤務を経てフリー。 ・不二家CI、サントリークォータリー企画、取材 ・Life and Beuty SUNTORY MUSEUM OF ART 【サントリー美術館の軌跡と未来】、日野自動車東京モーターショー企業広告 武田薬品工業広告 ・アウトレットモール広告、各種イベント、TV放送宣材 ・MIT Museum 収蔵品撮影 他。 ・歌劇 Takarazuka revue ・月刊IJ創刊、編集企画、取材、雑誌連載、コラム、他。 ・長編小説「厨師流浪」(日本経済新聞社)で作家デビュー。「花開富貴」「電光の男」(文藝春秋)その他。 ・小説のほか、エッセイ等を執筆・発表。 ・獅子文六研究。 ・インタビュー & ポートレイト誌「月刊 IJ」を企画し英知出版より創刊。同誌の企画、編集、取材、執筆、エッセイに携わる。 ・「静謐なる人生展」 ・写真集「HUMIDITY」他
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